2009年6月終りのアニメ

 日記主が社会人になって初めてのクールです。

 世界的な金融恐慌のおかげで、日本経済も不況になり、アニメの本数も減ってはきましたが、個人的にはその分、質が上がってきたような気がします。

 それでは、以下にレビューを書いていきます。


・「東のエデン

 攻殻機動隊シリーズの監督の神山健治さんが、原作・脚本・監督を務めるオリジナルアニメーション。

 アニメーション制作は、もちろんプロダクションI.Gです。

 期待を裏切らないというか、それ以上に良かった。

 基本的には、どんどん事件が起こって展開が進んでいくので、非日常感が起こり、ふつうは物語と距離を置いて見てしまうんですが、登場する風景や人物、何よりもストーリーの力で最後まで引きこまれてしまいました。

 OPに海外の有名アーティスト「OASIS」を起用して、最初はちょっと違和感もありましたが、今になるとやっぱいいです。

 また、次回予告が毎回なかったけど、それが逆にいい。

 そのおかげで、毎回ストーリーに集中できて、30分間は気がつかないうちに「エデン」ワールドに引き込まれて、終わってみるとこっちに戻ってきたかんじです。

 ここからは、個人的なストーリーなどの解釈なので、見たくないかたは飛ばしてください。

 「東のエデン」=日本、そこにいるアダムとイブである、主人公とヒロイン。

 ミスター・アウトサイドは、さしずめ「god(神)」ですかね。

 人間に知性と金と権力を与えしもの。

 たぶん具体的な個人を想定してはいないんでしょう。

 あるとすれば、誰もが心の中では「日本を良くしたい」と思っているけど、それをおおっぴらに実行できなかったり、日常に忙殺されていく中で忘れていってしまう。
 
 そんな大義名分のようなものが集団的無意識となり、一つの形として動いている。その全体を一つのものとして、アニメでは捉えているのではないんでしょうか。

 なので、サポーターも特定の人ではなく、セレソンがゲームオーバーになって時点でやってくる死をもたらすもの(人かもしれないし、物や事かもしれない)なのでしょう。

 ジュイスは、コンピューターシステムも含めた社会システムってことですかね。

 はい!ファンタジーな解釈は終わりです。

 ちなみに、劇中で気になった言葉は、

 「ミサイルが落ちなくたって、この国は死に向かっている」

 「こいつらは直列につないでやれば、すごいポテンシャルが発揮できる。

  奇跡だっておこせるかもしれない」

 的な(一字一句はあっていません、うる覚えなので)ものです。

 最後に、アニメの中ではセレソンが毎回お金を使って何かをするたびに、

noblesse oblige 今後も救世主たらんことを」

 という言葉をジュイスから言われてましたが、それは彼らが莫大なお金を与えられ、その金で日本を良くする行動しなければならなかったから。それができなければ、最悪ゲームオーバーになって死んでしまう。

 しかし、それは単にアニメの中だけの、特別なことには思えなかった。

 私たちがいつもお金を払って何かをするとき、いや、他人に何かをしてもらうとき、そして自分の意志で何かをしようとするとき、

noblesse oblige 今後も救世主たらんことを」

 そんな声がいつも聞こえてくるような、そんな思いがした。


・「鋼殻のレギオス

 富士見ファンタジア文庫より刊行されている、ラノベが原作の本アニメ。

 学園+バトル+ファンタジーみたいな作品???ですかね。

 世界観が大きすぎて、アニメで最終回をむかえても、まだまだわからないところがいっぱいな作品でした。

 特に、本編にちょくちょく挟まれる英語パートは、日本語訳もなく、私の語学力ではところどころの単語が聞き取れるぐらいで、終りのほうには、主人公の世界とのつながりがはっきりしてきたのですが、それでも不明な点が多かったです。

 けれど、ぜひまた2期目をやってほしいですね。

 アニメ的には、一話目からのものすごいバトルシーン、それを盛り上げる音楽と、見どころ満載です。

 技を繰り出すときに、技名を叫ぶところなんかは大好きです。

 そして、なんといってもアニメの主役はフェリ・ロス(CV・中原麻衣さん)ですね。

 フェリ萌えでしたwww

 ぴったりな配役で、ツンデレで、なんか黒いものを腹に隠している感じの演技も抜群でした。

 ちなみに劇中で気になった言葉は、

 「戦う理由を他にあずけるな」

 的な(一字一句はあっていません、うる覚えなので)ものです。

 まだまだ底の見えないこの作品、今後の展開もぜひ期待してます。


・「神曲奏界ポリフォニカ クリムゾンS」

 2007年4月から1クール放映されたものの二期目。

 ストーリー的には、前作よりちょっと前の時間軸のお話ですが、メインキャラはほぼ全員でてきます。

 前作を見てしまっているので、結局どういう結果になるのかがわかっている所や、前作と似たシーンがでてきたので、ちょっと物足りなかったところもありました。

 しかし、声優さんも前作と同じで違和感はありませんでした。

 コーティカルテ(CV戸松遥さん)のツンデレっぷりも毎回よかったです。

 OPもeufoniusさんで、良い曲。

 あと、なんといってもこの作品のメインである音楽の神曲も聞きごたえ十分。

 ただ、一つ気になったのが画ですかね。

 前作とは制作会社が異なっているので、多少の違和感があるのはわかっていました。

 もちろん普通に問題はないのですが、個人的にはアニメぽかったかなと。

 崩れない画、シャープなキャラ絵、あとストーリーのファンタジー要素もあいまって、人間としての親近感がわかなかったような気がします。

 さらには、主人公が使う楽器の表現が個人的にはう〜んでした。

 あと、次回予告も一枚画ではなく、もうひと工夫ほしっかたです。

 ちなみに劇中で気になった言葉は、

 「ぼくはこの世界に生まれたことを誇りに思うよ」

 的な(一字一句はあっていません、うる覚えなので)ものです。