三国志〜壁を越えるサブカル〜

 私が中国に興味を持つようになったきっかけとなるのが、この『三国志』です。高校時代に、吉川英治版で全十数巻を一気に読んではまりました。

 そして、日本でも、特に男性の間で根強い人気の『三国志』。いまだに、ゲーム、アニメ、マンガ、劇など多くの分野で、新たな作品が描かれています。私の大学でも、三国志研究会なるものがあるぐらい。

 なぜ、人気が衰えないでしょうか?

 学校の漢文の授業では、三国志が扱われることが珍しい。というのも、漢文でしっかり書き下して読めるような中国語で書かれていないからです。

 それじゃあ、なぜ?

 たぶん、『三国志』の魅力あふれるキャラクターや世界観への人気が強く、小説、マンガ、ゲームなどで、描かれ続けているからだと思います。

 そんな日本では、正史をよりドラマチックにした『三国志演技』の影響が強く、蜀人気が高く、また蜀メインのストーリーが多い。 
 その『三国志』に関して、私が驚いたことが一つ。それは、最近のアニメでは、『三国志』の有名な人物を女性にして、また巨乳など様々な属性を付加して登場させるアニメ作品が増えてきたこと。

 もちろん原作では男性が圧倒的に多く、女性はほんのわずかなのに、このようなアニメでは比率が逆になってしまっているのです。

 これこそ、様々な属性を集めたデータベースから、任意の属性を組み合わせてものを作っていくという、現代文化(特に日本のオタク文化)だからこそできるものだと、個人的に思います。

 このような普通では考えられないようなことをやってのけるところも面白いとは思いませんか?