≪アニメ批評≫第1回 「S・A〜スペシャル・エー〜」

 アニメについて、前々からちゃんとした形で感想を述べようと思っていました。
 そこでできたのが、この≪アニメ批評≫コーナーです。
 最終話までの全話を見終えた作品について、書いていこうと思います。
 できれば、シリーズ化していこうと思っているので楽しみにしてください。
 
 さて、記念すべき第1回は、S・A〜スペシャル・エー〜です。

 <第①感想(見終わって直のイメージ)>
 コメディーの要素が強めな学園ラブコメで、最終回までテンポよく進み、楽しかったです。
 
 <第②感想(ちょっと考えてみてのこと)>
 最近は、個性のあるサブキャラを演じることの多いゴドゥーザ様(後藤邑子さん)が、久しぶりにメインヒロインを演じ、主役も脇役も両方できる実力派だなぁと再認識しました。
 OP・EDとも、声優さんがユニットを組んで歌うという形でしたが、アーティストを本職としてやられている方よりは多少おとるにしろ、作品をうまく反映した、テンポのいい曲でした。
 また、重要なシーンでの、いつものしっかり色をつける彩色とは違う、色鉛筆で色をつけたような画は、暖かみや優しさがうまくでるような感じで良かった。

 <第③感想(考えすぎたこと)>
 ストーリーがたいてい、いつもの日常があって、そこにちょっとした困難が起き、それを乗り越えることで、二人の恋が少しずつ進展していくというものでした。その決まったパターンのようなものが感じられて、話の展開がわかりやすかった点は、ちょっと退屈に感じられた。
 また、その困難の乗り越え方が、一見無理そうなことも、簡単に正攻法でやってのけてしまう点や恋愛ものなのにちょっと現実離れしすぎた行動がとれ、それを何不自由なくできてしまう点に違和感がないといえばウソになってしまう。
 
 もともと主人公(ヒロイン)以外が社長子息や令嬢である時点で、すごい設定なのだが、それに普通の人間では考えられないような行動ができてしまうことが、超絶設定だとしか思えない。
 そのような超絶設定での恋愛劇は、一種の夢物語を見ているような感じがした。
 そして、女性向けのコミックが原作のこの作品が、どれだけ既存のDVD購買層にヒットするのかが大変楽しみである。たぶん、女性の方も相当数買われるだろうと思われるが、今までDVDを買ってきた男性にどれだけ売れるのか、つまりこの物語が男性に良いものとして受け入れられるかが是非楽しみなところです。
 
 また、私はテレビ神奈川で夜の11時から見ていたのだが、他の局では基本的に深夜放送。別に深夜にやるような、エッチな要素やわかりにくいストーリー、さらに表現の難しい重いテーマの作品ではなかったので、この時間帯でやる必要があったのか疑問に思う。夕方からゴールデンタイムにやっても全く問題ないのものである。しかし、そうすると投資回収のための商品展開が難しくなるが、その点はなんとか工夫し、もっと早い時間帯に放映してほしかった。