≪アニメ批評≫第2回 「我が家のお稲荷さま。」

 さっそくの第2回は、我が家のお稲荷さま。です。

 <第①感想(見終わって直のイメージ)>
 え、最終回だったの?今、某アニメ雑誌を見直してみると、確かに最終回のようです。そんな、良く言えばいつものテンションでそのまま終わった作品、悪く言えば最終回の盛り上げがあまり感じられなかった作品です。

 <第②感想(ちょっと考えてみてのこと)>
 メインキャラクターの大妖怪・天狐空幻は、人間の姿をとるとき、男性にも女性にもなることができるのだが、基本的には女性の姿がメイン。やっぱ男性視聴者が多いのが影響しているのでしょうね。
 
 <第③感想(考えすぎたこと)>
 原作の小説を読んでいないので、はっきりしたことは言えないが、この作品はストーリー的にアニメ化しにくいのではないかと思った。
 
 他の妖怪を絡めたメインキャラクター天狐空幻の日常的な話、その天狐空幻を守り神として迎えている家の当主・高上昇の学校での同級生との恋愛話、その弟で妖怪に狙われている高上透の妖怪との話、だいたいこの三つの話を基本にして、ストーリーが一定話数ごとに進んでいくので、キャラクターへの焦点が分散してしまい、作品の世界観に深く入り込めなかったような気がする。

 また、その分散のおかげで、各キャラクターの内面に深く焦点があてられなかったような気もします。そして、精神面の成長もあんまり感じられませんでした。

 でもって、最終話のストーリーにはかなり無理があったように思えます。
 妖怪に狙われている高上透を守るためにやってきたのに、同じ天狐の身勝手ともいえる謀略にのり、こき使われるのが嫌だ、私がいるとお前に迷惑がかかるんだ的な展開で、去ってしまいます。
 いや、あんたがいないと妖怪に襲われちゃうから、みたいなツッコミを入れるしかありませんでした。
 まあ、なんとか上手くまるくおさまるんですが、最終回でこのストーリー展開には、正直驚かされました。

 ん〜、全体的にいろんな意味で時期尚早のアニメ化だったような気がしないでもないです。